一筋縄ではいかない患者さん

以下、糖尿病の患者さんについての独り言です。

68才くらいの女性で、「あの人は言うこと聞かないから、あげるよ~」とボスの医師が冗談で私に言っていた患者さんがいました。

私が始めて診た時は、高血圧と鬱病とコレステロールと糖尿病で、A1C値は12%台(!)でした。どうやら、処方された薬も気分によっては飲まなかったりする様子。

そこで、あの手この手で説得して、なんとかインシュリンを始めるのに納得させたのです。で、metforminはそのままで、glipizide(glucotrol)だけもちろんやめて。薬の大切さを教えて。眼科行かせて、足の指もチェックして、ふー。

が、1日1回のLantus 10ユニット で始めても、まだまだ血糖値が高くて、一週間に一回電話してもらって、報告する血糖値によってどんどん上げていったんですね。(朝の空腹時の血糖値が180以上なら、8ユニット足してっていうスライディングスケールありますよね?あれで。)

なにしろ、来院するには息子が会社を休まなければいけないというので、最低3ヶ月に一回は来院する約束で、残りは電話越しにしてあげたのですが。

そして、最近電話来ないなーと思っていたら、3ヶ月後の血液検査のころになりまして、以前から渡しておいた血液検査の紙を使って彼女が検査に行ったらしく、報告が届きました。それを見てびっくり。A1Cがなんと7.2%に減っているではありませんか!

彼女に大喜びで電話して、まず褒めて、散歩を再開したの?ダイエットを始めたの?と聞くと、
「ううん。ひどい物ばっか食べてるよ。パンとかパスタとか。毎日ものすごい量食べてるよ。だってサンクスギビングと、クリスマスもあったし。そしたら、なんか血糖値が上がったから、インシュリンも上げてるよ。運動はしてない。」

えっ


絶句。



「今、インシュリンいくつにしてるの?」
「60ユニット」

う~~~~~~~ん

「た、た、体重増えなかった?」

「ああ、6キロ増えた。」

血糖値が上がったからインシュリンを上げた、それは筋が通ってるけど。。。。
それはちーーーがーーーーーう!!!!と思った私。

でも、glucose toxicityのあったであろう以前と比べると、まだましなのだろう。

たまに、Type1糖尿病の子供が、「たくさん美味しいものを食べたいから」インシュリンを自分で上げてしまって、太って、困るという話を聞いたことがあるけれども、大人でもそういうことはあるのでした。

糖尿病持ちなら、栄養士を保険は大抵払ってくれるので、栄養士に送りたいのですが、なにしろ本人が拒否⋅⋅⋅

コレステロール値を見るのがコワいです⋅⋅⋅

やはり、一筋縄にはいかない患者さんでした。



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