保険あってもなくても辛い、患者もだが診療師も辛いシッコの世界

「ブログ」のカテゴリーなので、ちょっとNPに関わりのないことを書かせてください。

精神科医レジデントの友達Rが、ひとこと。
「毎日がSICKOの世界だよ。」

シッコというのはご存知Michael Mooreの映画で、アメリカの医療システムをおかしくかなしくcaptureしたドキュメンタリーです。
Rによれば、患者のひとりは、勤めている会社がある月から、安い健康保険に変えてしまった、と。毎月の保険料が減るので、患者負担の保険料も減ったが(普通、給料から天引き)、そのかわり、誰に診察してもらうのでも、半額が患者負担となった、と。例えば精神科や整形外科とかの専門医に行ったら、普通医師と話すのが15分以下で200-300ドルはかかりますから、普通の人だったら「コーペイ」といって$35-50程度払えばいいものを、彼は200-300ドルの半額を払わなければいけない。薬も半額しか出ない。(例えば肺炎によく効くというlevaquinは5日分で130ドル程度かかる、もちろんもっと安い薬もあるが。)
その患者さんは、お金がなくて精神科にほとんど通えないというわけ。必要があっても。だから精神科医の方は、一ヶ月後に来てといいたくても言えない。
で、患者さんはメディケイド(貧しい人用の保険)に申し込もうとしたら、年収が140万円なので、貧しくないということでその保険は受けられなかった。

年収140万円!!!!

Rのオフィスで働いているおじさんは、月々薬代に700ドルかかっているという。最近病気がひどくなって仕事を休みがちなのは、妻の薬代を出すために、自分の薬は一日おきにしか飲んでないからだろうという。一部の薬は、それでももしかしたら惨事にはいたらないかもしれないが(コレステロールを下げるスタティンとか?)もし糖尿病や高血圧の薬だとしたら?

そして、そのせいで脳卒中が起きたら?

オスカーワイルドの賢者の贈り物の世界ですよね。

こんな怖い日常が、私たちの日常なんです。本当に。
私もこういう話はたくさんあります。スマートナースの連載の11月号にも書きましたが。ほかにもありますが、将来連載の題材に使いたいのでそれについては今書きませんが。(すみません。)

さて、関係はないですが、明日はサンクスギビングです。つれあいの、恩師の、娘の家に行ってきます。

それより、以前クリニックでメディカルアシスタントをしていたMちゃんは、シングルマザーで、仕事を辞めて准看の学校(1年間)を卒業したばかり。今は准看の国家試験の勉強をしている。「生理用ナプキンを買うお金もないよ!」と笑っていたが、サンクスギビングに十分に食べるものはあるのだろうか。育ち盛りの男の子がいるのに。

電話してみます。


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