人間ドックってアメリカでどうなってるの?

NP仲間の小芋さんが、日本とアメリカの「健診」の違いについて書いてくれているので、ぜひ読んでみてください。
小芋さんの健診についての記事

必要あらば健診を勧めるのは、私たちプライマリケアの仕事です。とともに、必要もないテストは患者さんが受けなくて済むよう、私たちは教育を受けています。

1)結果がどうであっても治療法が変わらないテストなら、するな
2)要らないテストは、患者が希望してもするな(しないように説得せよ)。常にそのテストのリスク(被爆など)と、得られる情報のベネフィットを比べて注文せよ。
3)テストを注文する際、エビデンスに基づいて注文するかどうか判断せよ。

日本では、どのテストを受けたいかは患者が判断しますが、アメリカではかかりつけの医師/NP/PAが、その人の家族歴、病歴などから考えて、どのテストが適当で必要であるか判断し、注文します。それを注文しそこなって害が出たら、その医師/NP/PAのせいです。「年齢的に大腸カメラが必要なのに、かかりつけがそんなことを言っていなかったーー>そして大腸ガンが数年後見つかった」みたいな医療訴訟は、医療訴訟の中でも多くを占めています。

リスク&ベネフィットを考えるので大切なのは、例えば、胸部X線。例えタバコを吸う人でも、ルーチーン(予防や初期の肺ガンを見つける目的で)胸部X線やCTscanはしないようにというのが、US preventive task force のガイドラインです。なぜなら、早めにX線をオーダーしても、最後に肺がんで死ぬ可能性(mortailty)は変わらないから。しかも、本当はガンじゃないのに、X線で「異常」と出て、Ctscanやらbronchoscopy やらbiospyやら必要になった場合の、患者の精神的/肉体的苦痛と、かかる金銭が大きいから。(false positiveの場合、ということです)
もちろん、咳とか、体重が減っているとか症状のある場合は絶対にオーダーしますが。

私の父は、タバコを吸っていたので、日本の人間ドックでペットスキャンまでやりましたが、アメリカではそういうことはないですね。

ちなみに父は、去年chantixという新薬のおかげでタバコをやめられました。余談ですが、物真似新薬(またもや新しい種類のPPIとか、一日一回で済む抗生物質のCiproとか。。。)ばかり出てきている最近ですが、このようなtotally innovativeな薬が出てきてくれるのは本当に嬉しいですね。でも、長期的な副作用などはもちろんまだ分かりませんが。

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Comments

オーダーメイドは..

私の所属する健保では、人間ドックが5000円なので、それなら見合うかと思って隔年くらいで受けています。被曝 (被爆は誤字だと思います) 線量は、職場健診と同じだろうし、胃については内視鏡にしてしまえばなくなるので。
一度にいろいろな検査が済んでしまうというメリットはあると思うので、受診者にとって利益の大きい検査を選択的に受けられるようになればよいのではないかな、と思ったりします。その選択コストが高いが故に、今のような「人間ドック」になっているのでしょうけれど。

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