I. 米国のNPについて c) NPの専門分野はどんなものが?

看護師や医師とは違って、NPは専門分野に沿った修士号を取らなければいけない。PAの人たちは、「だから、PAの資格の方が使えるんだよね!」と言う。例えば、周術ケアを2年やってから、やっぱり外来で婦人科だけしよう、みたいなことがPAはできるけど、NPはできないのだ。ただし、自分の分野の中の範囲なら多少の自由はきくが(下の説明参照)。

専門分野は、診る患者の年齢・性別・及び診察場所(ICUか、外来か、など)によって分けられている。AANPによれば、専門分野の分布は以下の通りである。

62% 「ファミリー NP」(小児と成人と婦人科)
22% 「成人科NP」(成人と婦人科)
6.2% 「急性疾患治療NP」(入院病棟や救急救命室、ICUなど)

ほかに、小児科NP、精神科NP、老年科NP、成人ガン科NP、新生児NPなどの専門もある。

ファミリーNP、成人科NP、小児科NPの3種のNPのほとんどはプライマリーケアを診療所や医院などで医師と並行して提供している。患者は、医師を診るかNPを診るか選ぶことができる。

急性疾患治療NPは医師や看護師とより密接したチームワークを必要とされる。

ファミリーNPの人は、例えば普通の外来のクリニックでプライマリーケアもできるし、お年寄りが大好きになったら介護ホームでも働けるし、小児科の分の資格を生かして学校の医務室でも働ける。(私の先生の一人は、ファミリーNPだが女性専用の牢屋で婦人科のみをやっている。)ただし、入院病棟での訓練は受けていないので、法的に禁止されているわけではないが、入院患者のケアに携わろうというファミリーNPはとても少ない(会ったことがない)。

成人科NPの人は、普通のクリニックで小児以外をやる人も多いが、専門外来で、例えば糖尿病専門医院で他のEndocrinologists に混じって診療する、というようなことも多い。ちなみに、糖尿病クリニックの場合、患者さんに足の手当てや栄養の話をするのはCertified Diabetes Educatorの役目で、これは大抵NPでなくてRNである。NPは薬の調節をしたり、インシュリンを始めたり、内容としては医師の仕事に近い。

小児NPの人は、小児科医院、地域診療所、学校の医務室、思春期外来などで働く。

婦人科NPは産科の訓練も含み、生む以外の妊婦のケアは産後のチェックアップなどもできる。だが、産科なしで婦人科だけの仕事につく人も多い。

私の通ったYALEでは、婦人科NPも自動的に成人科NPを取らなくてはいけなかった。これは、州と学校によってかなり違うようである。

専門を変えたい時には約1年間のpost-graduate training (修士号の後、更に勉強したい人用のプログラム)で学び、資格を取り直す必要がある。

(もっと知りたい方は、「NPコース卒業後のキャリアの実際」をご覧ください。)

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