I. 米国のNPについて b) 歴史

1960年代に医師不足が懸念され、特にプライマリーケア医不足が予測された。

医師会はそのため、ベトナム戦争中「メディック」(保健担当の兵士)として活躍した人を集め、医師助手(physician assistant) として訓練しなおした。

また、1965年には、看護師のLoretta Ford氏とHenry Silver氏がコロラド大学において最初のNP講座を創設している。当初は、小児科の主に予防などを中心としたもので,修士号ではなかった。
Ford氏とSilver氏の報告を読みたい人は、Silver H, Ford L (1967). The Pediatric Nurse Practitioner at Colorado. The American Journal of Nursing, 67(7):1443-1444 という記事を(根性で)探していただきたい。

NPは、当初は看護協会からは「看護らしくない」「医師の真似をしないで、看護師は看護に徹底するべきだ」、医師会からは「ミニ・ドクターのふりをしている」「患者は本当の医師にかかる権利がある」と批判する声も少なくなかった。

当時の戸惑いを、ニューヨークタイムズ紙の記事に見ることができる。
1983   DOCTORS BATTLE NURSES OVER DOMAINS IN CARE
http://query.nytimes.com/gst/fullpage.html?res=9F07E6DE173BF937A35755C0A965948260&sec=health&spon=

しかし、時間が経つにつれ、NPの提供する医療の質が、医師のケアと同等又はそれ以上であるということを証明する研究が発表され、特に1994年のNew England Medical Journalに載った、NPと医師のケアの質とコストを比べた記事は、有名である。

その後、NPは修士号が最低必要な学位となったが、昔NPの講座を終了し、現在NPとして働いている人は修士号がなくても働き続けていいということになっている。

同じくNYタイムズ紙の、1997年の記事は、NPの進歩とそれに反対する医師たちを描いている。
1997 As Nurses Take On Primary Care, Physicians Are Sounding Alarms
http://query.nytimes.com/gst/fullpage.html?res=9807E2D8103AF933A0575AC0A961958260&sec=&spon=

また、医療費の高騰もあり、コストパフォーマンスに秀でているNP(やPA)がだんだん多く活用されるようになった。

2000年ごろになると、NPの人気を語る記事が多く見られる。
2000 Like a Doctor's Office, With a Little More Time
http://query.nytimes.com/gst/fullpage.html?res=990CE5DC1530F936A15757C0A9669C8B63&sec=&spon=

現在は、NPは修士号と博士号(PhDではなく、NPの博士号で、DNPという)とあり、2015年までに全員博士号に移行するべきだと(American College of Nurse Practitioners) は言っている。

「NPは博士号にするか否か」に関してはextremeley complicated and long discusssion があるが、それは別の日に述べたい。

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