文化のしばりを乗り越えて、航空事故を減らす方法とは?

昨日、Malcolm GladwellのOutliersを読み終えた。一気に読んでしまった。

ビルゲイツ、有名なピアニスト、ホッケープレーヤーなど、「成功者」とは、「努力をして、乗り越えました。めでたしめでたし」というのが真実ではない。それは、本来の頭脳や素質とは別に、例えばたまたま人より多く練習をする時間を持ったから、であり、たまた良い年に生まれついたからであり、その人種や、肌の色や、文化に影響されている部分も多くあるのだ。という、とても読みやすい面白い本。

その中で、韓国航空では、なぜ航空事故の率が非常に高かったか。そして、パイロットなどに全員、英語を強要(韓国語をお互いにしゃべるのは禁止)をしたところ、なぜ事故率が下がったか、の観察が書いてある。
なぜなら、韓国語では謙遜語、尊敬語などのしばりが非常に多くあり、「目上の人に反対してはいけない」という文化が根強くあるから、キャプテンが「危険な飛び方」をしているとファーストオフィサー(第2パイロット)が感じる時、ファーストオフィサーは、「滑走路が見えないので戻りましょう」と口を挟むことができのだ。「先輩、雨、相当ひどいですねえ」とか、「この、天候測定器って、頼りになるんですよねえ。」などと、ヒントを落とすことしかできなかったのだ!

そういう会話が、何百人も死亡した後の、クラッシュした飛行機のブラックボックスの中に記録されている。

また、ある研究によると、一番経験の長い、ランクも高いパイロットが操縦席に座るより、その下の、ランクも経験も少し短いパイロットが操縦席に座りキャプテン(第1パイロット)となり、一番経験の長い人こそが第2パイロットとしてつかえると、安全性が増すそうだ。なぜなら、第2パイロットの方が目上ならば、キャプテンの操縦の仕方に、忌憚なく意見を言えるから。

これを、医療で考えるとどうだろう。一番ランクの高い人が、伝統の通りにリーダー席に座ることで、どれだけの意見が言われず、ヒントだけで終わったり、飲み込まれたりしているのだろう。
興味深い。


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