「チーム医療」を英語にすると

とある方に、サイトを通して「チーム医療」の英語名はなんというか?という質問をいただきました。

私は、例えばチーム医療に関する文やスライドを英語に訳す場合、
Collaborative Approach To Medicine
Interdisciplinary Approach to Health Care
Team Approach to Health Care
などと訳しています。

でも、「コメディカル」などと同様に、基本的に日本の造語だと思います。

なぜ、英語には存在しないか?
そんなに命名するほどのことでもないのか?
みなさんはどう思われますか。

地球の守り方

今日、スーパーに行った。
マイバッグをちゃんと持っていった。
「マイバッグを持参の方は5セント値引き!」というポスターが貼ってあって、やった!!!と思った。
アメリカでそんなポスターを見たのは初めてだ。

やっとアメリカも地球環境に配慮するようになってきたか。

レジに行ったら、お姉さんは、「えーと、袋ひとつ。。。」とつぶやきつつちゃんと5セント引いてくれた。

そして、牛乳やらヨーグルトやらをスーパーのビニール袋に(しかも2重にして)入れると、私の持ってきた布の袋に入れてくれた。

呆然。。。


マイバッグの意味なし。


オバマさんもっとがんばって環境保護を広めてください~~!

香港の看護師はバーンアウトしない?

「ブログ」カテゴリなので、私事ですが、婚約しました。

両親や友達の前でプロポーズされたのが一番嬉しかったです。

結束の超固い中国(香港)家族に入っていけるのか?ちょっと不安ですが、国際結婚じゃなくても、そうであっても、しょせんは人間同士、いがみ合いもあれば、分かり合うこともあるさ!

ってなことで。

この人とならうまくいく~と思うので、(もう6年の付き合いだし)やっていけるでしょう。

ただ、今から予想して大変そうだな、と思うのは、
(そして、医学に関係があるから書くのは)
彼のお母さんが東洋医学が好きな方で、私も鍼灸や葛根湯は大好きだし、西洋医学とあわせてできるだけ多く使用したいとは思っているのだけれど、たとえばニキビがあると「マンゴーを食べたからニキビが出たのよ、体の中の火が強くなったから。マンゴーを食べなければすぐ治る」と言うのですね。で、私は皮膚のバクテリアがー、うんぬん、って心の中で思うわけですよ。(もちろん、火とかそういうのもちょっとは信じていますが)

これがニキビ程度ならいいのですが、例えばもっとシリアスな病気だった場合、私の西洋医学の考え方と彼女の考え方でかなり違いがあったら、大変じゃないかなーと。それが、将来の夫になる彼の病気の治療法でもめたり、しないかしら?ということ。

私が香港で診察できる資格を持っていたり、彼女が私が診察しているところを見てくれたりしたら別なのですが。

香港のNP講座は、Hong Kong Polytech Universityで確か10年前に始まりましたが、未だに処方権などはなく、政治的にちゅうぶらりんの状況だそうです。(そこの教授が、たまたま彼の母親の高校時代の同級生だったので、去年話を聞いた)
日本と違ってニーズがあまりなかったらしいのですね。医師不足の問題はないと言われました。今はNPは、健康促進アドバイザーみたいな役割なら果たしています。

そういえば、彼女らに「看護師のバーンアウトは問題か」と聞いたら、
「看護師でも、秘書でも、社長でも、道で果物を売るのでも、一日10時間労働で6日は当たり前だから、特に看護師だから大変というのはない。普通だ。だからバーンアウトは聞いたことがない。」
と驚愕の答えが。

また、普通は家事は全てフィリピン人のメイドがやってくれるので、「多分30%くらいの看護師が」修士号や博士号を取るべく、しこしこと勉強しているそうです。そう、働きながら。

これは結構びっくりしました。

もちろん、データとかなしに、数人の教授にインタビューしただけなのですが。

ちなみに、私の彼もメイドさんのいる家庭に育てられ、メイドさんは住み込みでなきゃいけないルールがあるとかで、12年間家族と一緒に住んでいます。メイドさんの子供たちは、フィリピンで育っています。子供たちとは1年に一回会うだけ。

女性の働きやすい社会と評判の香港ですが、こういうのって、どうかなあ?と考えてしまいますね。




初期のNP講座の苦労

臨床訓練を担当している生徒、Lは、たまたま修士論文が「NPがどう政策を動かしてきたか」
それを聞いて思わず、Oh thank goodness!!!!と叫んでしまった。

診察の合間に、「NPの歴史ってウェブサイトも本もいいのがなーーい!」とぶつくさ言って、気を晴らしていたのですが、教授に聞いたという本を最近勧めてくれました。

Making Room in the Clinic: Nurse Practitioners and the Evolution of Modern Health Care
by Julie Fairman (2008)

2008年に出版されたばかり!現在ペンシルバニアで教鞭を取っているFairman先生による、インタビューなどを重ねた結果の本。

中味は、ほかの本で知り得なかった超!貴重情報もちらほら。でも、ちょっと入り込んでて読みにくい。

中から拾った情報をひとつふたつ載せると:

NP産みの親Loretta Fordは、医師のほとんどいないコロラド州の地方で働いていた保健師だったが、医師不足だから看護師をNPにしようという気はなかった。後から見るとそうなっていたようだが、本人は気づいてもいなかった。
ただ、すでに医師がいない中、この地方で看護師がすでにやっていること(妊婦や乳児のフォローアップ、健康についてのクラス、障害児童用のクリニック、結核クリニック)を、合法的にしたかっただけなのだ。(19ページ)

初期のNP講座は、教える人がいなくて苦労した。NP講座を教えるだけの経験を持った看護師は実に少ない。しかし、医師と看護師の両方が教育に参加することが必要だと思われた。そこで、看護教授で、NP講座を教えられそうな人を集め、夏期講習を開いて教授の特訓をした。(79ページ、Rochester大学院について)


日本のNP作りの参考になりそうですね。日本でNP講座作りに関わっている方は、ぜひ購入してみては。40ドル前後です。アマゾンは国際便もするんじゃなかったかしら?

(明日はカメラを持っていって学生のLのインタビュービデオを撮っちゃおうと思います。でもLは恥ずかしがりだからなー
ちなみに、翻訳の終えてないインタビュービデオがかなりあります。もったいないですね。一生懸命翻訳しなきゃ!)

スマートナース連載!

ご存知、スマートナースで、「アメリカNP医療事情」という連載をさせてもらってます。
スマートナース5月号が出たので、お知らせします。

今回の題名は、「Narcotic Pain Medication is a Double-Edged Sword -麻薬系鎮痛薬は両刃の剣-」

麻薬系の鎮痛薬を不法に入手しようという患者さんの多くは、ハイになるためでもなく、売るためでもなく、自分の心の痛みを癒そうとして使用する人が多いという。鬱病の患者さんが、精神科医にかからずアルコールやコカインに溺れることがあるのと同じ理由である。
しかし、中には処方された薬を粉状にして鼻から吸ったり、売ることで生活している人もいるというアメリカの現実の中、「怪しい」患者さんには処方しない知恵は必須である。(後略)

と、ほかの医師やNPに伝授された中毒患者を見分ける方法なるものについて、書いてみました。「略語の法則」はともかく、「ロブスターの法則」とはなにか?

興味のある方は、見てみてください。看護雑誌のコーナーでスマートナースを買えますよー


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CRNA(看護麻酔師)って何する人(2)

自治医大さいたま医療センター 麻酔科・集中治療部 讃井將満先生(医師)から、看護麻酔師についての投稿を頂きました。

まず、看護麻酔師とは何か知りたい方は、
第一回目の投稿を読んでください。

******
以下、讃井先生(太字は読みやすくするため緒方が加えました)


だいぶ遅くなりましたが、私が米国で麻酔レジデントであった頃のCRNA(Certified Registered Nurse Anesthetists: 認定麻酔看護師)と一緒に働い
た経験談の第2弾をお話しします。

前回その概略を説明しましたがCRNAというは、医師の監督のもと麻酔業務が可能な職種で、看護師がさらに専門的トレーニングを受け試験に合格した後になることができます。

医師の監督があれば、実質的には麻酔科医(レジデントではなくそれを無事に終了して難しい試験に合格した麻酔指導医のことをさします。以下同様)、麻酔レジデント、麻酔フェロー(レジデントと麻酔指導医の中間でより専門的なことを勉強する)がやっているのと同様の業務ができます。

まず、麻酔に馴染みのない方のためにそもそも麻酔とは何か説明しておきます。以下は麻酔の四要素と言われるものです。すなわち、

1) 患者さんの意識をなくして手術中の記憶がないようにし、
2) 患者さんの痛みがないように痛み止めを投与し(眠っていても患者さんは痛みを感じています)、
3) 手術がやりやすいように患者さんを動かないようにし、
4) 手術操作や麻酔薬に対して患者さんが反射的に過剰に反応することがありますので(血圧や脈が乱れたりする)それを抑制することです。

もっと簡単に言うと、麻酔は、“手術中に眠っていて自分を守れない患者さんの代わりとなって患者さんを守り”つつ、“外科医が手術をやりやすくする”ものです。麻酔科医のことを“手術室における内科医”と呼ぶこともあります。

具体的には、麻酔薬や筋弛緩薬、ガス麻酔薬を投与したり、麻酔によって息が止まった患者さんの呼吸の補助、各種の管類の挿入、神経ブロックなどを行います。

現代臨床麻酔学の進歩で、数十年前は手術ができなかった全身状態が悪い患者さんや高齢の患者さんの手術が行われるようになりました。したがって現代の麻酔臨床にはより深い全身に対する知識、技術、経験が要求されます。といっても医学の進歩(普遍化)は凄いもので、麻酔はごく一部の特異な才能をもった医師しかできないという類いのものではなく、トレーニングを受ければ“普通の”レジデントやCRNAでも安全に行うことができる類いのものです。

また「麻酔は99%の退屈と1%のヒヤリからなる」ということわざもあります。よく飛行機の操縦にも例えられます。離陸(麻酔導入)と着陸(麻酔覚醒)を細心の注意を払って行い、航行中安定すれば患者さんの呼吸、循環の観察(vigilance)が主な仕事になります。また他の医療業務と同様、毎日同じように行われるルーチーンの仕事は決して難しくはありません。

ただし、時に離陸と着陸が難しかったり、航行中に“1%のヒヤリ”(たとえば術中の予期せぬ大出血など、すぐに手を打たなければ死に直結するトラブル)に遭遇することがあります。これはいくら熟練のCRNAでも彼らだけでは対応不可能で、麻酔ばかりでなく全身のことを深く勉強し、麻酔に関する意思決定や外科医やCRNAからの相談に対して適切な助言ができ、かつ危機的状況への対応ができる麻酔科医がいなければなりません。

実際、米国の多くの病院ではCRNAは麻酔科医の監督のもとで働いています。麻酔導入覚醒時はかならず麻酔科医の監督のもとに行います。また“1%のヒヤリ”が起こりそうな時や起きた時にはすぐに麻酔科医がコールされ、難しい判断は必ず麻酔科医に委ねられます。最終的に責任が降り掛かってくるのは麻酔科医であり、CRNAはリスクの分散の意識がたたき込まれているようにも見えます。

ではCRNAが実際どんな仕事をしているか見てみましょう。

私が研修を行った病院では彼らは比較的簡単なケースに当たることが多かったのですが、優秀でモチベーションの高いCRNAは、麻酔の中でも特に難しい肝臓、腎臓、小腸などの腹部臓器移植チームに組み入れられ、日夜臓器移植麻酔に携わっていました。

臓器移植は、脳死患者のドナー(臓器をあげる患者)が現れて移植チームがドナー臓器を採取することから始まります。いつドナーが出現するかわかりませんので移植手術は24時間対応の緊急手術です。遠く飛行機で臓器を採取しにいくこともあります。ドナーの手術が始まるころレシピエント(臓器を移植される患者)は病院に入院し、外科医、麻酔科医、CRNAの術前最終チェックを受けます。臓器が採取されその状態が良く移植可能と判断されると、臓器の到着と植え込み前の最終準備に要する時間を逆算して麻酔の導入開始です。

CRNAと麻酔科医は協力しながら麻酔導入を行います。腹部臓器移植、とくに肝臓移植は“コントロールされた外傷”とも言われ、大量出血と循環管理がキーとなる難しい麻酔になります。そのため、ウデに太い静脈カテーテルを2本、血圧のモニターのための動脈カテーテルを2本、クビから心臓内の圧を測るスワンガンツカテーテルと急速輸血用の太いカテーテルをとります。しかし、特に小腸移植の長期の静脈栄養された患者では、すでに何回もクビにカテーテルを入れられたことがあって血管が詰まっていて使えなかったり、血管のもともと細い小児から乳児も手術しますからライン取りは常に麻酔科医やCRNAの悩みの種です。

無事に管類が入ると手術が始まります。大量出血時には1分間に1リットルの血液(心臓が出す血液量の5分の1程度)を送ることができる輸血装置をつかってクビのカテーテルから急速輸血をおこないます。

ときに古い肝臓を取り去って新しい肝臓を植える操作に患者が耐えられない時には、人工心臓を使って循環を助けることもあります。その他、血が固まりにくくなったり、血液がひどい酸性(アシドーシス)になることがあり、15分~1時間おきに血液データをチェックし必要に応じて補正します。

新しい臓器が植えられ、出血のコントロールがつくまでは目が離せませんし、麻酔科医とCRNAが二人掛かりでもとても忙しい時間になります。

いったん落ちつくと麻酔科医はCRNAに任せてコーヒーを飲みにいったり、逆にCRNAを休ませたりします。手術は長くしばしば夜中に行われるので休憩しなければ集中力が続きません。

私が研修した病院は世界で4本の指に入る臓器移植センターともいわれ、移植麻酔チームは数人の麻酔科医、10人程度のCRNA、1~2人の卒業間際のレジデントかそれより経験の深いフェローで構成されていました。

チームの麻酔指導医のボスは、素人に近い低学年の麻酔レジデントと一緒にやるよりは、移植麻酔専門のCRNAと一緒に働いた方が効率がよく安全と考えていたようです。

チームのフェローやレジデントはCRNAの勤務スケジュールに組み込まれ同格として扱われていました。

このチームにいるCRNAは移植麻酔のいわば専門家で、多分CRNAの中でも優秀な人だったのでしょう、技術も知識も実に優れている人が多かったです。麻酔導入から手術が無事に終了してICUに患者を連れて行くまでルーチーンで行われることは、実にスムーズに“鮮やか”に行っていました。

次回は、産科病棟ではたらくCRNAのことをお話しします。

****
「次回」とは来月になります。お楽しみに!

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ユガンダの無医地区では

昨日は、イェール大学病院で内科の勤務医をしている、社交ダンス仲間のCと一緒に遅めの夕食をとった。
彼女は、 とびきり熱心で、優秀な医師だと思う。去年、チーフレジデントを経て、今は勤務医(Attending)となった。勉強するために朝は4:30に起きているというクレイジーな彼女は、ユガンダから帰ってきたばかりだ。

「うちの病院は、海外での医療行為をサポートしてるから、そのプログラムで3週間行けることになった」とC。「ついでに、2週間の有給休暇も使って、5週間行けるようにしたんだ」

さすが海外好き(?)の学校と病院だけある。なんて素敵な制度だ!

ユガンダでは、週に5日向こうの病院で働き、「いっぱい寝て、いっぱい太陽を浴びてきた」とC。

ちなみに、ユガンダでは医師不足が深刻な問題だが、街を離れた無医地区では、フィジシャンアシスタントが多く活躍しているという。サテライト(衛星)クリニックで、フィジシャンアシスタントが患者さんを診ていて、何週間かに一回だけ、街の病院に勤める医師がまわり、フィジシャンアシスタントたちがわからなかったことの相談にのる。

ただ、フィジシャンアシスタントの教育レベルは彼女は聞いてこなかったので知らなかった。高校くらいか、短期大学程度でのフィジシャンアシスタントが発展途上国にはあるらしいが、ユガンダもそうだろうか?

向こうの医師とメールで連絡はつける、と彼女。

もし、ユガンダの医療や、アフリカにおけるPA制度に興味のある人は、ご一報ください。

産婦人科NP:避妊だけじゃない診察

内容充実のNPブログでおなじみの小芋さんから、診察内容についての投稿をいただきました。
多くの女性の医療機関への唯一のい窓口となっている産婦人科ならではの内容ですね。
(アメリカでは、普段医師にはかからなくても婦人科健診だけは一年に一回行く、ということが非常に多い。健診はティーンエイジャーか20代前半から来ることが多い。)

***
以下、小芋さん。

1)Title(専門) 

Women's Health Nurse Practitioner

2)勤務場所

産婦人科クリニック(NP2名。医師は3週間に1度のみ。)

3)できることの例 
こまかく書いてみます。

1年に1度の女性健診(子宮頸がん検査、乳房の診察、必要時マンモグラムや超音波検査のオーダー含む)
妊婦健診(血液検査、NST, 超音波検査のオーダーを含む)
産後6週間時の健診
避妊方法の相談
避妊薬(ピル、膣内挿入型リング、パッチ、注射)の処方
子宮内避妊具(IUD)の挿入・抜去
インプラノン(上腕挿入型避妊具)の挿入・抜去
性感染症の検査(主にクラミジア、淋菌、梅毒、HIV) ・性感染症の予防教育
細菌性膣炎、膣カンジダ症、トリコモナス膣炎の診断と治療(自分で顕微鏡を見て診断する)
尖形コンジローマ、クラミジア感染症、淋菌感染症の治療
禁煙支援(ニコチン置換療法のための薬の処方を含む)
子宮内膜生検
血液検査のオーダー(多いのは、コレステロール、甲状腺刺激ホルモン、血算、糖負荷試験)
月経異常の診断と治療(PMS、月経過多、無月経、など)
膀胱炎の診断と治療
頭痛の診断ーーすごく頻度が高い。避妊法の選択の上でも重要な項目。
更年期前後の相談
ホルモン補充療法
尿漏れ・性器脱・膀胱脱などの予防教育

4)先週見たので多かった患者さんは。。。(思いつくまま)

年に一回の女性健診の予約だったけれど、実は妊娠初期(中期・後期もあった)でもありました、という患者さんが続きました。そういうときは、女性健診 兼 妊婦健診 みたいな感じになります 。

ピルやIUDなどの避妊薬は、避妊の目的ではなく、月経過多や月経不順などの対策として使うことも多いです。

5)患者さんの年齢

月経が始まって間もないころから80歳代まで。15歳くらいから45歳くらいが最も多い。10代の妊婦さんも多いです。性感染症の検査・予防教育・治療に関しては、男性の患者さんも日に3-4人はみえます。

6)こんなケースは、医師と相談するか、協力するという例

出産時は提携医のいる病院に行って頂く。
切迫流産、切迫早産が疑われる場合ーー提携医のいる病院に行っていただく
妊娠高血圧症候群が疑われる場合ーー状況に応じて、提携医に相談。
予期しない妊娠をして、これからどうするか迷っている患者さんーーーカウンセラーを紹介
DV・児童虐待ーーー関連機関を紹介(場合によっては報告義務あり)
一般女性健診で見つかった、血圧の上昇、心雑などーープライマリケア医に行って頂く
異常なほくろーー皮膚科をすすめる
繰り返す膀胱炎ーープライマリケア医に行って頂く
子宮筋腫の治療として手術を考える場合ーー産婦人科医を紹介
不妊治療ーー医療機関を紹介



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ビザ速報

ビザ速報!

毎年、4月1日に制限人数分以上アプリケーションが届くというH1Bが、今年は経済状況のせいでなんと4月7日になっても制限人数の半分も申し込みがないとか。

と、いうことは、今年H1B申し込みの日本人の皆様は。。。

たとえ病院がビザサポートしてくれて、高い弁護士代を払っても20-25%の確立で当たっていたH1Bビザが、今年はかなり高い確立で当たるということ。
ちゃんと4/1に着くようにフェデックスで出した人は、書類に問題がなければほぼ当たるってことじゃないかしら?(ここは推測)

ちなみに、理由はもちろん全体的な新規雇用の減少と、政府の援助を受ける銀行は交換条件として外国人じゃなくアメリカ人をまず雇うというルールに従わなければいけないこと。あと、外国人を雇うと弁護士代がかかるため敬遠されるというのもあるらしいです。

ビザに関しての質問、メールをよく受け取りますので、チーム医療維新サイトにて書くことをお許しください。

私自身は、勝手にも、ビザが下りなかったら日本に戻って活躍する(こちらで教育と刺激を受けた)優秀な看護師さんがいっぱいいるかも!と考えているのですが。。。身勝手な考え方ですみません。

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在米日本人Adv. Nurses & PAの会 (JAANPAA)

どんどん見つかっていく日本人(または日系、または日本育ち)のCLINICIAN。

グループの名称は、Japanese Association of Advanced Nurses and Physician Assistants in Americaの略で、JAANPAA (じゃんぱ)です。

全国に散っていて顔を合わせることは難しいけれど、メーリングリストでつながっています。

参加したい方は、管理者の儀宝由希子さんまで、直接連絡してください。彼女のメーリングアドレスはyukikogiho@gmail.comです。

Clinicianではなく、そのために勉強してらっしゃる学生さんも大歓迎です。

看護麻酔師の方は未だ見つかっていません⋅⋅⋅が、いらっしゃったらぜひ参加してください。


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難問の患者さん

サイトビジットについて書くべきですが、それは後回しにしてこの話。

昨日は、午前中に患者さんが5人だけ。
ちょろいちょろい~と思ったら大間違いでした。

全員、婦人科健診か、1年健診のために来ていて、時間がかかるのはもちろんのこと、

一番時間がかかったのは、初めてクリニックに来ていただいた38才の一見すこぶる健康そうな女性。

にこにこと笑いながら、
10年前にPulmonary Embolism(ただし、Ovarian Cystのためエストロゲンを服用して、しかも術後だったので、coumadinは最近別の医師に、服用しないでいいと言われた)をしたこと、
リューマチの診断を受けている(でもmethotrexateで症状は収まっている)こと、
を教えてくれました。

まあ、それまではいいのですが、45分かけて診察して、頭からつま先まで見て、胸もしこりがないかチェックして、家族歴(DVTや心筋梗塞の多い家系)も聞いて、もうおしまい、という時に、

「最近、ベッドに横になると自然に首が浮いてきて枕から離れちゃうんだけど」

えーー!!
痛みはなく、たまにしか起こらないが、最初は枕についていた頭がだんだん前に(上に)浮いてくるという。

「私の母はパーキンソン病で、同じ症状があるから、私もパーキンソンでしょうか」

....聞いたことなーーい!

ポルターガイスト?などと不謹慎なことを考えてしまう私。

婦人科健診のためにとなりの部屋でハダカの患者さんが待っているのに、もう一回Rapid Alternating Movement (RAM) of the hands, Extra Ocular Movements, Cranial Nerveや首のまわりをチェック。そんでもって、テーブルに寝かせてみる。

首は浮いてこない。

全く問題はなし。

ボスの医師に聞いたら、「知らん。神経科に紹介しろ」

と、いうことで、Neurologistの医師に紹介しました。

Methotrexateによる葉酸の不足によるなにかかな?
本当にパーキンソンかな?
気のせい?
うちに帰ってちょっと調べてみたのですが、わかりません。

Cervical Dystoniaとは全く違うようだし。。。

とにかく、忙しい午前中でした。

94才のおばあさんでも10分で診察が終わることもあれば、こういうこともあります。

これを読んでいる方で、答えを知っている方、ぜひ!!教えてください!


新生児NP:医療行為は医師と同じ

「ダウンロードのページ」でおなじみの、新生児NPのエクランド稚子さんから、普段の診察についての投稿です。
医師と協力しつつ、実際に行う診察は医師と変わらないのですね。

****
以下、エクランドさん


1)Title(専門)

新生児NP

2)勤務場所   

NICUまたは搬送先の施設など

3)できることの例  

気管内挿管、PICC挿入、LP、UAC、UVC挿入、チェストチューブ挿入、bladder tap, frenulectomy, circumcision,
医師のする事でNICUでNPの出できない医療行為は特にありません。

胎盤薄利の24週とかの分娩に医師なしで立ち会って、蘇生などをする事もあります。

<職場で頻繁に行うことは?>

一般新生児室の児について、一般小児科から からのコンサルティングの依頼で小児低血糖症、呼吸異常、低体温、また心臓疾患の疑い、選定生疾患などについて診察に出てゆきます。必要時応じて気管内挿管、呼吸器管理開始、輸液開始、セントラルライン挿入、抗生物質の投与開始の指示など。

また、同じく分娩時に未熟児であればよばれて帝王切開や普通分娩に立ち会い、新生児に蘇生がひつようならば蘇生を行ない、必要な診断をしてNICU入室指示を出したり、呼吸管理、抗生物質の有無の決定、輸液の指示などNPが決めます。
搬送で他の病院から未熟児が産まれた場合などによばれて対応に行く事もあります。

4)先週見たので多かった患者さんは

未熟児、または一般児で呼吸困難など

5)患者さんの年齢

みなさん赤ちゃんです。
30ー36週が半数以上だと思います。30週以下は入室患者の1/3ぐらい。

6)こんなケースは、医師と相談するか、協力するという例

心臓疾患の疑い、(心臓専門医をよびます)急変が外科医医療行為を必要とするとき

<最後にひとこと>

経験がなくては危ない事ですが、経験さえあれば医師と変わらないと信頼されています。

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終末期ケアを患者が決める

4月16日は、National Health Care Decision Dayで、終末期のケアについて、患者さんが診療師に話すのをサポートしよう、というススメの日です。

http://www.nationalhealthcaredecisionsday.org/

いつもは(かなり)言い出しにくい終末期のケアや、Living Willについて、患者あんと話すよう心がけてみよう、と決心しました。

うーー

でも難しい。

健診の際に言い出せばいいのでしょうが。。。

"Also, this I discuss with all patients over the gae of 65, but have you thought about living will? Have you considered who can make decisions for you if you were ever to be incapacitated?"

って感じでいいのかしら?

やってみます。

あー、性病やコンドームの話をする方が楽だ。。。

診察って、何ができるの?

「えーー!じゃあ本当に診断したりするの?」と、NPのできることを驚かれることが多いので、「例」として私のできることを思いつくまま書いてみることにしました。
「処方と診察ができます」より、こんな形式の方がイメージ浮かびやすいかな?と思って。
現在、ほかの日本人NP、CNS、PAの方々に協力をお願いしたので、ほかの例も近々載せられるかな?


形式: 
1)Title(専門)
2)勤務場所
3)できることの例
4)先週見たので多かった患者さんは。。。(思いつくまま)
5)患者さんの年齢
6)こんなケースは、医師と相談するか、協力するという例



例1
1)成人科 婦人科NP
2)プライマリケア(外来、内科医院)
3)できることの例

普通健診、婦人科検診、高血圧の薬剤の処方と調節、
Subacute complaint の診断、処方(胸痛、肺炎、気管支炎、かぜ、インフルエンザ、アレルギー性鼻炎、腰痛、頭痛、めまい、疲れ、膀胱炎など)
糖尿病のマネジメントと薬剤処方と調節(24時間インシュリンも含む、でもそれに加えて食後インシュリンが必要な段階で糖尿病医師に紹介する)
喘息、鬱病(シンプルなもの)
皮膚病(にきび、アトピー、アレルギー、candida intertrigo,など )
痛風
経口ピルの処方と調節
性病診断と治療

4)先週見たので多かった患者さんは。。。

高血圧
かぜ
頭痛、めまい
コレステロール高い人と糖尿病の人
坐骨神経痛
帯状疱疹
甲状腺の異常
耳あかの除去
食欲はあるのに体重がどんどん落ちている72才のおばあさん、摂食障害の20才の女性、など

5)患者さんの年齢

下は16才から、上は95才まで
主に40才以上の男女、お年寄りも多い

6)こんなケースは、医師と相談/紹介するか、協力するという例

心不全、不整脈、angina
糖尿病でインシュリンを一日一回(24時間のランタス)と経口薬併用でも血糖値が高い場合、糖尿病で低血糖が頻繁に起こる(くせに、全体の血糖値は高い)場合、
高血圧がCa拮抗薬と利尿剤とACEinhibitorかARBとベータ遮断薬を使っているのに高いままの場合
ガン
閉経後のほてりでホルモン治療を希望とする(必要とする)場合
腎臓病、肝臓疾患、リューマチも専門の医師と相談
うつ病、躁鬱病、統合失調症などは、精神科NPに相談
妊娠は、産婦人科医か助産師へ
腎臓病と心臓病を併発など、難しいケースは同僚の医師にまわす

臨床訓練の質を保つには

今日は、SITE VISITに行ってきます。

先週から始まったのですが、これは、faculty(教授から講師まで)みんなで手分けして、生徒が臨床訓練している場所を訪ねて、

1)生徒が患者を診るところをシャドーして、アドバイスする(そのための、7ページにわたる評価表があり、それをもとに評価する。この評価表は、日本で希望の人には分けてあげられる許可を学校からもらっているので、ご連絡を)
2)生徒とプリセプター(訓練してもいいと請け負ってくれた医師やNP)との関係、現場の看護師との関係などをチェックして、問題がないことを確認する
3)要するに臨床訓練の質の統一を計る

というもの。
大体2-3時間で終わります。
行くと、生徒はもと、プリセプターがかなり緊張していたりする。

でも、報酬もなしに、大きな時間と労力をかけて生徒を教えてくださっているプリセプターさん、大感謝です。

しかし、NP1年生と2年生両方のため、数が多い。。。

しかも、それぞれ場所が遠い。。。
でも、ガス代と、あと、お給料も出ます。

今日は、Norwalkのクリニック(50分+渋滞時間)に行き、そこからProspect(そこからさらに1時間)に行きますが、ただでそこまで行くのがしゃくなので、以前、日本の方々を2回ほど案内したことがあるNorwalk病院のPAプログラム長とインタビューの約束を取り付けました。

現場で働くPAなどを、ばっちりビデオに収めてきます。

それはそうと、イェールのICUでNPと医師の配分チームの説明を撮ったビデオがあるのですが、字幕をつけるのにすごーーーーーく時間がかかるため、まだアップしていません。がんばって近く、字幕をつけおわりますね。



出産一時金を増やす代わりに?



出産一時金が、今年から35万円から38万円に引き上げになったそうだ、と医事新報で読んだ。
一時金さえ増えれば子供を産む女性が増えるのだろうか?

こちらの看護師の同僚に話して、日本では周産期は自己負担(保険で出ない)、だから一時金が出る、と言ったら、「その一時金の仕組み思いついたのって、男ね、賭けてもいいわ」と。

3万円一時金を引き上げる代わりに、使い道があるだろう!!!!!と二人で言いました。

1.最初の産科の検診と超音波はただ(政府持ち)にする。そうすると、中絶をしようか迷っている女性も検診に来るかもしれない。超音波で心音を聞いた女性は生む決心をするというのは、現場ではよく聞くことである。大学院では、中絶をする予定の患者さんには、エコーをしない(決心が揺らぐから)と習った。(こういう手は姑息で反対だが、少子化対策のひとつとして、提案してみる)

2.それだけの財源はないのなら、せめてすでに医師か助産師にかかっている女性用に、「5回目以降の診察は、政府が20%診察料をカバー」とかにする。(一回7000円として、1400円は政府がカバー、それを大体5-10回、いや、もちろん、妊娠期間と事情によるが。これなら安い。)金銭的な理由で産科にかからない人数を減らすことで、流産や早産の減少につなげる。出産一時金のように、「ちゃんとした人間を生んだから、あげる」というイメージでなく、その妊娠の行方がどうなろうとも、女性をサポートしている、その妊娠を(出産じゃなくて)共に祝ってあげる、イメージに変えられる。

3.看護師か助産師による妊娠相談ステーション(かホットライン)を各地に作る。もうすでにあるかもしれないけど、それを国家レベルで雇ってしまって、1週間で県内を色々回るのが公務員の助産師の仕事となる。
水曜日の午後は相談所が開いていて、いざとなれば電話もできる、と環境を整える。助産師か看護師は、妊娠テストと、出産予定日の計算と、カウンセリングののち、産科か婦人科(中絶)を紹介する。内容によってはDVシェルターや精神科にも紹介できる手はずを整えておく。

相談するのは100%anonymousにして、「ただです。保険証もいりません。名前や生年月日もお聞きしません。」という看板を出し、女性コミック誌などに広告を出す。

でもよく考えると、静かに入れる入り口の設置とかが難しい。

では、電話で。電話越しでも、生理の日や性交の日を聞けば、予定日は計算できる。女性は自分で妊娠テストをしてから電話していることが多いだろう。これなら、看護師は診断してはならない、の法的な壁も越えられるのでは?(甘いかもしれないが。)

書いているうちにわくわくして来ましたが、すでに日本に存在するのかもしれないので、これ以上考えるのはよしておきます。
少子化対策で、こういうプロジェクトはすでにあるでしょうが、知りたいですね。

ところで、少子化対策のため、妊娠女性の産科にかかる費用を、将来的には正常分娩のみ政府が負担することを考えたい、とのニュースも読みました。コストが心配なのはわかりますが、「まともな赤ちゃんを普通に生むのならいいけど、途中で糖尿病になったりpreeclampsiaになったりしたら、ちょっと悪いけど、助けてあげられないな。自分で払ってね」という、自分勝手なコンセプトのように思えます。結果中心の態度では、まるで女性を産むためのものとしてか思っていないかのようです。思いやりは感じられません。しかも、年上の女性の方が正常でない妊娠になる可能性が多いのに、年上の女性の妊娠をサポートする気配りは見当たりません。

結果重視から、産む世代の女性重視へ。
「安心」はいつ実現されるのでしょうか。