最後の一個の段ボール箱を開けて。(引っ越しました)

いやはや。何度も、ブログを書きたいことがあったが、書かないまま一ヶ月経ってしまった。

実は、4月1日に引っ越しました。
元の家から徒歩5分なので、ご近所は大して変わらない(というかまったく同じ)のですが、駅に近くなり、部屋が広くなり、照射時間が増えました〜 猫は新しい場所をとても気に入ってる様子で、日だまりの中でごろごろしています。私とダンナも、新しい場所を気に入っているのですが、引っ越しが大変だった。。。

荷物を詰めている間、まともにお料理も家でも仕事もしにくいし、新しい家が、なぜか引っ越しの当日の朝に最後の室内のペンキを塗り終えていたので、あまりにくさくて家にいられない。ちょっと頭もくらくらして、シックハウスっぽい。というわけで、引っ越してから2週間は、スーツケースに荷物を詰めてマンハッタンの親のマンションの居間に居候。そうすると片付かない。だから窓を開け放しておいて、植物をいっぱい買って、やっと匂いが落ち着いたので帰ってきて、最後の段ボール箱を開けたのが数日前、なのだ。

しかも、新しい家は入り口のドアが狭く、なんと持っているソファーが入らなかった。ので、ソファーを捨て、小さめのソファーを買い、ついでに、ダイニングテーブルがぐらついている&小さすぎるので(相当古い)買い替えようということになり、超こだわり男(ダンナ)が「適当なの買おうよー」という私の意見はを取り入れず、毎週末家具屋に行った結果、ナチュラルな木のテーブルに決定し、いまは、それらの家具のデリバリーを待っているところ。

仕事、仕事の面では、いつもカルテを書くのが遅い私と、私に輪をかけて遅い同僚の医師D(ちなみに、40代前半くらいの黒人の男性の医師で、診察室が結構近い)で、競争をすることをなった。(電子カルテは、自分のパソコンから書いていいので、ついつい「後でやろう」といい、遅くなる。カルテがたまると、どの検査をしたっけ。。。という恐怖のconfusionになるので、大変よろしくない)
競争は、一週間に診た患者さんのカルテを、絶対次の週に持ち越さない。

土曜日、今回は働く当番だったので、患者さんを診て、カルテをすべて終えて、家に帰った。快感。
ドクターDは、まだ10個くらい残ってて、うなってた。勝った〜
といっても、Dは20分おきに患者さんを診て、私のスケジュールは(NPは全員)30分おきなので、フェアじゃないといえばそうなんだけれど。おかしかった。Dとは大変に仲が良い。

さて、もっとくだらなくないことも書きたかったのだが、仕事に行く時間だ。
コメントをいただいて返事をしてない方もいる。本当にごめんなさい。もうすぐします。やっと家が落ち着いたので。

緒方さやか

文化のしばりを乗り越えて、航空事故を減らす方法とは?

昨日、Malcolm GladwellのOutliersを読み終えた。一気に読んでしまった。

ビルゲイツ、有名なピアニスト、ホッケープレーヤーなど、「成功者」とは、「努力をして、乗り越えました。めでたしめでたし」というのが真実ではない。それは、本来の頭脳や素質とは別に、例えばたまたま人より多く練習をする時間を持ったから、であり、たまた良い年に生まれついたからであり、その人種や、肌の色や、文化に影響されている部分も多くあるのだ。という、とても読みやすい面白い本。

その中で、韓国航空では、なぜ航空事故の率が非常に高かったか。そして、パイロットなどに全員、英語を強要(韓国語をお互いにしゃべるのは禁止)をしたところ、なぜ事故率が下がったか、の観察が書いてある。
なぜなら、韓国語では謙遜語、尊敬語などのしばりが非常に多くあり、「目上の人に反対してはいけない」という文化が根強くあるから、キャプテンが「危険な飛び方」をしているとファーストオフィサー(第2パイロット)が感じる時、ファーストオフィサーは、「滑走路が見えないので戻りましょう」と口を挟むことができのだ。「先輩、雨、相当ひどいですねえ」とか、「この、天候測定器って、頼りになるんですよねえ。」などと、ヒントを落とすことしかできなかったのだ!

そういう会話が、何百人も死亡した後の、クラッシュした飛行機のブラックボックスの中に記録されている。

また、ある研究によると、一番経験の長い、ランクも高いパイロットが操縦席に座るより、その下の、ランクも経験も少し短いパイロットが操縦席に座りキャプテン(第1パイロット)となり、一番経験の長い人こそが第2パイロットとしてつかえると、安全性が増すそうだ。なぜなら、第2パイロットの方が目上ならば、キャプテンの操縦の仕方に、忌憚なく意見を言えるから。

これを、医療で考えるとどうだろう。一番ランクの高い人が、伝統の通りにリーダー席に座ることで、どれだけの意見が言われず、ヒントだけで終わったり、飲み込まれたりしているのだろう。
興味深い。


ところで、調べてみたら、日本語でも出てました!おすすめです!!!ーー>アマゾンのリンク

被災地での、訪問看護師一人開業

前から、応援させていただいている、震災の後は被災地で非常に素敵な活躍をされている、ボランティアナース キャンナスの会。その会長菅原由美さん、格好良いです〜 &とてもいい人。菅原さんが進めている、「開業看護師を育てる会」は、医師会の理由なき反対にあっていた。本来は、看護師が__人以上、など訪問看護ステーションは開業の条件がすごく厳しく規定されていた。看護師の数が少ない過疎地でも、本当に在宅医療が必要な高齢者の方を助けられるように!と「一人開業」を進めていたのだが、東北大震災の被災地に限ってということで、ようやく厚労省から特例の「訪問看護師一人開業」の許可が下りたとか。

東洋経済新報社『週刊東洋経済』2月25日号に『災害弱者への新たな支援策「訪問看護1人開業」が高齢者の孤立を防ぐ』と、掲載されたらしいです。私は手に入らないけれど、日本にいる方、興味があれば、ぜひ読んでみてください。

ダンナの新しい趣味はとっても「おじいさん」

今日は、祝日、President’s Day。
CATSKILLという、山登りとスキーで有名な地帯に来ている。マンハッタンから、北に車で3時間。とはいっても、メガネにスニーカーで、スターバックスに座って、日本の原稿を書いているのだ。とほほ。

ダンナが、最近6ヶ月ほどで急に山登りに目覚めてしまった。いや、前から好きだったのだが、本格的にギアを買いそろえ、ほとんど毎週末のように登り始めてしまったのだ。そうすると、行ったことのない山も限られてくる。そこで、家から車で3時間のこのあたりの山の、4つ(!)を今日一気に登るとか言って、9時間ハイキングに日帰りで行くというので、帰りの運転があまりにも心配で(前回8時間ハイキング行った時は、帰りに運転しながら眠かったというし)、ついてきたのだ。私は、ハイキング部分は行かず、後で迎えに行く設定になっているが、山のふもとはまったく携帯が通じない。まあ、なんとかなるだろう。

ちなみに、起床4時でした。
いくら私は朝型とはいえ、ああ、良き妻かな。

私も自然は大好きだけれど、氷点下5度の中山を登るほど好きじゃない。でも、見知らぬ場所、できれば発展途上国の市場やらをうろうろするのはとっても趣味だ。10月には、従姉妹とトルコに行ってきました。日本と、アメリカと、ちょうど中間地点くらいだし。好きなことをさせてくれるダンナに、感謝。

さて、そのダンナは、もとから年に似ずおじーさんっぽかったので、うちの母は「じいさん」というあだ名で呼んでいたのだけれど、山登りなんて、ますますおじーさんになってしまった!まだ20代なのに!(彼のがうんと年下)

私の曾祖父は「剣岳」に出てくる登山家の小島烏水なのだけれど、その子孫の私たちは登山なんて全然してないね、なんだがひいおじいちゃんに申し訳ないね。と、父と、体力ない系の私は話していたのだが、なぜひ孫の婿にそのDNAがうつったのか。

ま、博打やドラッグより良い趣味でしょー。

昨日は、来週の読売新聞の「論点」の載る、NP/特定看護師についての記事をようやく書き終えて送った。今日は、日経の記事を書きつつ、合間にそこらでショッピングしたり、仕事のための勉強をしたり、できれば、小説を書いたりする予定。

最近、小説を書きたいという想いが強くなり、ほんの数ページだけど、書き始めた。英語で、日本の昭和時代について書こうと思ってたら、「日本語で書いたら、読めるのに」と家族に言われたことで、あっさりと方向変換し、日本語の小説を書くことに決めた。アメリカ東海岸の介護施設で、看護師たちをおちょくるおじーちゃんおばーちゃんたちの大作戦。このペースだと、何年かかるか分からないけど、まあ気長に書いてみよう。物心ついたころから、小説家になりたかったから、その夢は、来年叶うんでも、還暦のころに叶うんでも、いいなとおもっている。「自分の人生を楽しく生きて、小説を書かなくてもいいなと思ったら、それでもいいんじゃないか。小説を書く前に、まず自分の人生を生きることだ」とは、うろ覚えですが、私の20年来のアイドル、村上春樹さんの言葉。とりあえず、自分の人生を生きて、今夜は、凍った湖の横の人気のないピクニック⋅エリアまで汗臭い(予想)ダンナを拾いにいって、明日からまた仕事をがんばろうか。

それにしても、「いい山があるらしいから、西海岸かコロラド州に引っ越そうか」とか言い出すのは、やめて欲しいです。

特定看護師、エビデンスなき反対意見は聞き飽きた

FACEBOOK上、医療/介護ニュースのキャリアブレインの記者の方が、特定看護師に関する意見をつのっていた。そしたら、「必要性がわからない」「現場が混乱する」という反対意見が列を成していた。ので、下のようなコメントを書き込みした。怒。

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特定看護師は必要か、必要でないか、という問いは愚問です。日本の医療現場は今のままだとダメだと誰でも感じている。それでも細部(具体的な策)の話に移ると、「うーん必要でないのでは」というエビデンスを欠く、かつ消極的な意見を言う人がいる。 変化が怖いのは当たり前です。

今は、優秀な看護師が、現場に留まって上へ上へと登れる道がない。能力があるけれど、管理職でなく、教育でなく、より高度な知識を得て独立して患者に関わりたい看護師はどうするか?海外に出ています。そうやってアメリカでNP(ナースプラクティショナー)となり、今は診断、処方もこなし、能力に見合った尊敬を受けている日本人の人にたくさん出会っています。日本が看護師職の今まで通りの「天井」を固辞することは、優秀な看護師というかけがえのないリソースを日本国民がなくしていくことでもあります。

1960年代にアメリカのNP制度も、医師、看護師に反対を受けましたが、少しずつエビデンスで医師と能力の変わらないことを証明していきました。今は、多くの患者は、問診能力に長け、看護師らしい気遣いのできて、診断能力のあるNPにかかるという選択肢があります。ちなみに、このような看護師の新職の確立は 先進国だけでも、オーストラリア、カナダ、韓国、イギリスと、最近世界各国に広がっています。「うーん、現場は今のままの方が、分かりやすいし、変えないで、このままやってみようか」と言うのは容易い。けれど、それが長期的な目で見て日本のため、患者さんのためになっているのかどうか、いま一度考えてみて頂きたいと思います。

緒方さやか  ニューヨーク州 成人科/婦人科NP
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